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男もすなる日記といふものを、harumakiもしてみむとてするなり。

『The BLACK BOX』を拝見いたしました

◆『The BLACK BOX』を拝見いたしました

演劇 Belle mémoire 3rd 『the BLACK BOX』を拝見いたしました。

 

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イベント自粛ムードの影響によって、本来劇場で観るはずの公演を、自宅からYoutubeによる生配信で観る形に。

 

二か月ほど前にタイミング良く「こゝろ」を読みました。まだ記憶に新しい作品ですが、その「こゝろ」を添えた作品内容ということで期待は高まるばかりでしたが、無観客講演となってしまったことがまず残念で仕方がありません。観終わった今は尚更です。

非常に残念でありながら、しかし感想を視聴5秒後からそのまま書けることは、新たに生まれたメリットの内の一つだと思ったので、書きます。

 

■みんな主人公

あらすじをまとめると、『The BLACK BOX』では、登場人物たちがそれぞれの「夢」を持っていて、これからをどう生きていくか、夢と現実の狭間で苦悩する、という作品かなと思います。

劇中では、皆夢を追いながらも、皆それぞれが違った道筋を選択する、あるいは選択しない主人公たちの姿がありました。「自分の人生はみんな自分が主人公なんだよ!」などといったキメ台詞的なものが世にあるかと思いますが、それを体現したような登場人物たちに、心がざわつきました。

これは、仕事をやめてブログをちまちま書く日々を送る私にとってまさに、夢に現実が流れ込んでくるようで、劇中の人間たちと自分を自然と重ね合わせ、「僕はどのような選択肢を取ればいいだろう」と、そして、「夢」というもののあり方について改めて考えさせられる物語でした。

 

 

あまり演劇を多く観てはいないのですが、個人的に演劇で最も大事な要素は「没入感」であると私は思っています。そして『The BLACK BOX』の演出においては、冒頭の、BLACK BOXという居場所の持つ異質な雰囲気に、観る側がどんどん飲まれていくような「没入感」が確かにあったと感じています。

また、生の歌唱を "誰かの歌" としてではなく、 "BGM" として取り入れる方法は、演劇でこそ引き立つ、演劇でなければできない画期的なものだったと思いました。加えて、それを成り立たせる役者の方々にも感服いたしました。

 

本当に素晴らしかったです。

 

■末筆ながら

2時間20分があっという間でした。

叶うことはないかもしれないけれど、もし、劇場でもう一度やる機会があるというならば、その時は是非見に行きたい。