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男もすなる日記といふものを、harumakiもしてみむとてするなり。

玉虫色

『玉虫色』

 

 『願いを言いなさい。どんな願いも3つまで叶えてあげましょう』

 

 「じゃあまずは億万長者にしてください」

 

 彼は、私にこう聞き返す。

 

 『具体的には?』

 

 「ひ、100億円とか」

 

 『それは無理です』

 

 

■一.衝動買い

 

 土曜日の昼下がり。じっとしているには、あまりに太陽の光が眩しくて、私はたまらず部屋を飛び出した。

 行くアテは無い。財布は持ったが浪費していいお金も無く、ただふらっと外に出ただけ。喫茶店へ行こうにも、どうしても洒落た雰囲気が気になって落ち着かず、図書館は居眠りを注意されて以来、バツが悪くて足を運ぶことがどうしても難しくなってしまった。

 それでも心が、ここで立ち止まってはいけないと身体を急かすから、何も考えずただひたすら真っ直ぐに歩いた。ウォーキングと同じだと自分に言い聞かせるが、それでも激しい運動をする気は起きないから、実際は灰色のコンクリートの上をとぼとぼ歩くだけである。縒れた上着の中にはスマートフォンが入っているが、別に予定もないので時計は確認しない。

 公園内に立つ並木は風に揺れ、その向こうにひと際高い木が聳えている。そしてその高木を取り囲むように、人の賑わいがあった。遠くから目を凝らすと、ブルーシートを敷いているのが見える。どうやらフリーマーケットをやっているらしい。見るだけならタダ、ちょっとだけ行ってみようという心持で、そうしてここを目的地とした。 

 家具や家電、腕時計、アクセサリー、健康器具、見たことないゲームのカード。あまり興味を惹かれるものは無かったが、古風な食器や古本を並べている露店の前で私は立ち止まった。本を読むことはそれなりに好きだった。日向側の露店はとても暑そうで、店主のお婆さんは日よけの麦わら帽子を被っている。一言挨拶してその場にしゃがみ込んだ。

 今の自分には人生における目標というものが無い。学生時代をのうのうと過ごし、気付けば年齢も20代後半を過ごしている頃。このままでいることに一抹の不安はあれど、特に行動に移すことはこれまで無かった。しかしこのフリーマーケットはもしかしたら何かの転機かもしれないと思い、何か為になるような本を探す。今からでもいいから何かしらの目標を見つけられるような、何か大事なことに気付けるような、そんなものを見つけようと必死になった。

 だが、そんなものは無いのだ。自分に都合のいいものを見つけようとして、どれだけ時間を無駄にしたのだろう。そう考えると、一気にこれまでの疲れが押し寄せ、もう帰りたくなった。立ち上がって会釈をする。お婆さんの表情は特に変わらない。

 来た道を戻ろうと歩き出す。しかし、何かに後ろ髪を引かれるような、不可思議な気配がした。それは麦わら帽子のお婆さんのものではない。もう一度さっきの露店を見ると、本ではなく別のものが目に入った。

 それは奇妙な玉虫色に塗られた急須である。私はなんとなくこの急須が欲しいような気がして、手に急須の入った袋を提げて家路についた。たしかキッチンの棚に、親から送られてきた茶葉をしまったはずだ。これでお茶でも淹れてゆっくりしよう。今日はこんなに歩いて疲れたのだから、少しくらい休めばいいや。

 

■二.疲れ

 

 玄関で膝をつき、先の言動を後悔する。失敗だった。特に家庭的でマメな性格でもなければ、日がな料理をするというわけでもないこの私が、何をもって急須なんか買ったのだろうか。一目惚れなどという一時の気の迷いが、左手に提げた袋が、後悔という形でひと際重くのしかかってきた。

 現状を打破したいという気持ちが前に出て、購買意欲が悪い方向に掻き立てられたのだろう。露店の前で感じたあの気配も、何かの思い込みだろう。しかしまあ、若気の至りなどという言葉もあるとおり、こんな失敗は存外よくあることなのかもしれない。いや、そうに違いない。

 重たい袋を放り出したくもなったが、なけなしの理性がはたらいて静かに床に置いた。明日もフリーマーケットはやっているだろうか。もしやっていたなら、申し訳ないけれどこの急須は返品してこよう。

 スマートフォンを投げるように置き、六畳一間に倒れ込む。薄いカーペットを通り越して、古い畳の香りが匂った。

 

■三.夜

 

 夜。既に一日は終わっていた。何かに集中している時というのは、時間はあっという間に過ぎるものだが、それは間違いで、何もしていなくても時間は同様に早く過ぎるものである。こと睡眠に関しては他の何よりも早い。

 傍らには購入した急須の袋。虚ろな頭で袋からものを取り出す。丁寧に包んである新聞紙を剥がすと、それは露店で見た時と変わらず、綺麗な玉虫色であった。せっかくだからお茶を淹れてみよう。"せっかくだから" と、煌びやかな色がそう思わせてくれた。

 棚の一番上から茶葉の入った袋を取り出す。急須の蓋を開け、茶葉を大匙で二杯、そしてゆっくりとお湯を注ぎ、少し待つ。すると時計の音が鳴った。十一時の合図だろう。このくらいだろうというところで急須をしなやかに揺らし、温めた湯呑みに向かって、ゆっくりと急須を傾ける。

 お茶は出てこなかった。出口に何かが詰まっているのだろうか。さっきお湯で濯いだ時は問題なく出たはずだ。

 そう考えつつ、急須の口から中を見ていると、得体の知れないものが目の前に現れた。 

 

■四.会議

 

 外に出た。アパート2階、一番奥の部屋の前でフェンスにもたれかかり、頭を無理やり動かして状況を整理する。外に誰もいないことはひとまず幸いだった。隣の住人が煙草を吸いに外に出ていることも都度あるようだが、今はその様子はなく、ここは都心部からは離れているため車や人の通りも少ない。

 足の裏から体温が奪われていく。心を落ち着かせ、意を決し、扉を開ける。悪い夢かとも考えたが、”それ” はやはり家の真ん中にふわりと陣取っていた。見た目は男性とも女性とも取れない中性的な見た目、下半身は急須の先から繋がっているが、床に脚を折りたたみ、正座をするように鎮座している。その所作を見るに、暴れる様子などは無かった。しかしながら、触らぬ神に祟りなしの如く、気が触れて災厄をもたらさないとも限らない。

 そろりと、極めて慎重に忍び寄る。そうすると、"それ" はこちらの方を向き、丁寧な口調で話を始めた。

 『えー・・・私はランプの魔人です。どんな願いでも3つだけ叶えてあげます。』

 ランプノマとはどこかの民族だろうか。少なくともそういう国名は聞いたことが無い。しかしながら、後ろのセリフはなんとなく聞いたことがある。だが、それはあくまで「セリフ」、フィクションの中の話である。

 「どんな願いでも? 願いを言えばいいんですか?」

 『お願いします』

 声が掠れてうまく喋れなかった。そういえば、結局起きてから何も飲んでいない。

 しかし、こちらの言ったことはちゃんと通じたようである。

 もしも宝くじが当たったなら、もしも目の前に1000万円があったなら、などの思考実験などにしばしば使われ、人の原動力や思考に訴えかけてくるのは、やはり金銭である。そしてその実験のような非現実的状況に置かれている今の私もまた、人並みに金銭のことを思いついた。

 「じゃあ、私を億万長者にしてください」

 『具体的にはどのくらいの金額がよいですか?』

 「ひ、100億円とか」

 『すいません、それは無理です』

 「そうなんですか。すいません」

 "どんな願いでも" と言ったのは相手の方だが、なよなよしている様子を見て思わず謝った。事ある毎にとりあえず謝ってしまうのは私の悪い癖である。"具体的には" と言われた時点で少し嫌な予感はしたが、やはり無理らしい。そして、100億円という子供の言うような金額を口走ってしまったことに気恥ずかしさを覚え、思わず目を逸らす。埃だらけの姿見には紅潮した自分の顔が映っていた。

 『国家予算並みの金額とかは無理なんですよ。現金は3万円まで』

 「少な!3万円なら働けばすぐじゃないですか!」

 『働けばすぐ、ってあなた今働いてないじゃないですか』

 この奇妙な生き物の言うとおりで、働いていない今の自分にそんなことを言う資格は無い。そして、働いていないことを口にした覚えもない。看破された私は、不覚にもたじろぎ、そのマジックのタネを聞いた。

 「なんでそれ知ってるんですか」

 『思念のようなものをなんとなく感じ取れるんですよ』

 「はあ。じゃあ、不老不死とかは出来ますか」

 『不老不死ですか。申し訳ありませんが、それも難しいです。ていうかそもそも、そこまで不老不死なんて望んでないですよね?』

 魔人は見透かしているかのように言った。これもまたそのとおりである。現状ですら時間を持て余しているというのに、不老不死になって自分は何を成し得ようというのか。

 もう一度意を決して尋ねる。

 「あなたが "何でも願いを言え" って言ったのに、さっきから全然聞いてくれないじゃないですか。本当に叶えてくれるんですか?」

 『それはまあ、はい』

 「じゃあどうにか叶えてくださいよ」

 『それがそういうわけにもいかないんですよね』

 溜息を吐きながらも彼は続けた。

 『魔人にもですね、ランクがあるんですよ』

 「はあ」

 『高ランクの魔人になると、結構大きい金額まで扱えたりするんですが、私のような下っ端の方だと与えられる金額が少ないんですよ。不老不死の場合なら、高ランクであれば臓器を若いものに入れ替えたりできますが、私の出来る範囲だと、サラサラの血液に替えるくらいですね。ともかくですが、あんまり大きなお願いを叶えてあげることは出来ないんです。申し訳ありません。』

 どうやら彼にも事情があるらしい。謝られると何となく申し訳ない気持ちになってきてしまい、代案を必死に考える。静寂の中、時計の秒針の音が耳についた。

 「頭を良くする、とか、絵心をもらう、とかはどうですか」

 『 "頭を良くする" ですか。えっと、それは脳の構造を変えるということですよね。それも難しいです。私の与えられた力はあまり繊細なものではなくて、現代の医学と比べても、できることはそんなに変わらないのです。残念ながら運動神経や筋肉についても同様です。有用な参考書とかちょっと高級で書きやすいペンとか、そういう "物を取り寄せる" という意味のお願いなら可能なのですが』

 「じゃあ空を飛ぶとかは出来ますか。ずっとじゃなくて、一回だけとかでも」

 『あっ!それならできますよ!国内線ならビジネスクラスでもたぶん3万円くらい』

 参考書、高級なペン、挙句の果てにビジネスクラス。全く夢の無い現実的な単語ばかりだ。

 結局、才能やセンスというのは先天的に得るものなのだろう。叙情の機微を紐解く読解力、無量を積み上げる理解力、群を抜いて置き去りにする運動神経は、並の努力をしたところで到底手に入るものではないし、増して、楽をして手に入るものではない。そしてその現実から目を背けるようにふと、どうしてこんなことになったのだろうと考えを巡らせる。

 朝起きて、意義も無く出かけ、フリーマーケットを見つけ、魔が差して急須を買ったかと思えば、中から奇妙な存在が顔を覗かせた。今思えば、あの時感じた不思議な気配はこの魔人のものだったのだろう。別に霊感が強い方ではないが、この急須に限ってどうして自分の手に渡ってきたのだろう。

 なぜ自分ばかりこんな面倒な目に遭うのだろう。

 

■五.克服

 

 新卒から勤めていた会社を辞めた。4年前のことである。残念ながら寿退社のような華々しいものではない。始まりは、軽い仲違いによって開いた同期との距離感だった。それは社内研修中の出来事である。新しい環境に張り切り、特に優秀でもなかったくせに不相応な気合を入れ、人一倍責任感だけ強かった私は、不真面目だったかつての同期たちを一喝した。

 新しいクラス、新しい職場。そういう環境において、最初のコミュニティ形成ほど重要なものはない。またそれは形成とは言いつつも、無理にどこかのチームに属する必要はなく、ただチーム同士で互いに友好な関係であればよいのだ。そして私は、その形成すべきだった友好を破棄してしまった。

 それだけならば恐らく耐えられたであろう。しかしながら、悪評千里を走るの如く、仮にそれが真実で無かったとしても、オフィスビルの一角の小さなフロアの中では瞬く間に広がり、そうして私の居場所は会社のどこにも無くなった。そうして私の心は、場所を間違え、砂漠の真ん中に咲いてしまった花のように、みるみる枯れてしまったのだ。

 それから私は狭い部屋の中、薄い布団の上で変化も無く腐り続けてきたが、今日に至っては数奇な目に遭っている。

 「これまで叶えた実績とかは無いんですか」

 『実績?』

 「例えば前にこういう意見を叶えたとか、そういう例があれば、参考になるかなと」

 そう尋ねると魔人は目を逸らし、改めて向き直って応えた。

 『前例はありません』

 前例が無い、というのは、"願いを叶えたことが無い" ということだろうか。私は彼の、自分への情けなさを垣間見た。そして私の胸中にあった彼への負の感情は一切消え去り、どことなく愛おしささえ抱くようになった。それは長年連れ添った友人やペットに向けるものと似たような感情である。

 『実を言うと、急須から外に出たのも初めてなのです。外に出られるかは運なので、見つけられなければ、それまでなのです。外に出られるのは見つけてもらった時か、願いを叶え続け、徳を積み、ゆるしをいただいた時になります』

 「上司の魔人がいて、ノルマ達成したら出られるみたいな感じですかね!」

 『人間のような縦のつながりというものは、我々にはありません。というよりは、よく分かっていません。何のために我々が生み出され、何のために閉じ込められたのか。中にいた頃はずっと考えてきましたが、結論は出ませんでした』

 無理をしておどけてみても、こちらに調子を合わせてくることはなく、彼の表情は厚い靄に覆われているようだ。私はたまらず視線を落とし、知らずに作っていた握り拳をひときわ強く握った。切っていない爪が掌を刺した。

 爪で一つ思いついた。

 「深爪を治すとかはどうですか」

 私は深爪である。爪を切る度に、もう少し、もう少しと切っていく内に、爪と指の境目の部分を切り裂き、ひどく痛めてしまうのである。そうしてしばらくはドアノブを捻る時も、箸やペンを持つ時も、画面をタッチする時なんかも、何をするにしても痛む指を庇いながら理に適わない動きをしなければならず、面倒な思いをするのだ。

 彼は顔を上げ、俄然その表情を和らげていった。

 『それならできます!それでは手を出してください』

 彼の返答は私にとって幸いなものだった。しかしながら、急須からにゅいと出てくるのを見たり、思考を看破されたりなど、彼の奇怪を見たとはいえ、本当に願いが叶うかについては甚だ疑問だった。未だ夢心地である。

 両手を差し出すと、彼は手首をくるりと回し、それらしい動作をして私の手に魔法をかけた。瞬間、指先の感覚が消え、戻った後すぐさま爪の間の肉を確認した。これから生涯にかけて永遠に悩み続けるであろう呪いの深爪は、綺麗さっぱり無くなっていた。

 「無くなった!すごい!本当に!いや、すいません、ありがとうございます。実は本当に願いが叶うのか疑ってたんです」

 『分かってますよ。信じてもらえて何よりです。この調子で残り2つ、お願いします』

 もう二度と深爪に悩まされずに済むことを考えると、取り乱す程にテンションが上がった。

 そして勢いに乗って次の願いもすぐに思いついた。妙案だが、ある意味でベターな願いである。

 「あなたを自由にする、という願いは叶えられますか」

 『ありますよねそういうの。その願いを叶えることは、今は出来ません。"ゆるし" を得ていないから』

 それは、3回目の願いでなら可能ということだろうか。いや、たぶんそういうことではないのだろう。

 『これは決まり、掟、運命、いえ、呪いと言った方が良いかもしれません。我々が自由になるには、誰かの願いを叶える必要があります。そうして叶え続けていく内、いつしか神からの赦しをいただき、そこで初めてその "自由にする" という願いを聞き入れることができるみたいです』

 社会の歯車などという言葉があるが、社会というものは存外、歯車が噛み合わないようにできているものなのだろう。そしてそれは人間社会という狭い枠組みの中のみならず、我々では届き得ない超常的で高次元の世界においても同じらしい。

 『 "ランプの魔人" というと、人間はみな一様に特定の作品を思い出すようですね。例えばランプから出て願いを叶えるとか、不思議と酷似している部分があるのですが、実際はあの作品と我々には、直接の関係はありません』

 ランプとは言うが、この魔人が宿っているそれは確かに急須であったので、真面目な話をしているところ不意に口が綻び、にやりと笑ってしまった。

 魔人は不服そうな顔で説明を続けた。

 『これも先ほど言いましたが、魔人にはランクがありまして、高ランクであれば煌びやかで立派なランプに宿れるのですが、私のように急須に宿ったり、薬缶だったり、ひどいものだと水やりジョウロだったりとか。ともかく我々には選ぶ権利が無いので』

 「そうでしたか。大変なんですね。なんか他人事ですいません」

 『いえ、実際他人事なので。大丈夫です』

 「自由になるにはあと何回くらい、願いを叶えればいいんですか?」

 『それはわかりません』

 恐らく私の願いを叶えた後は、またどこかの宿に戻り、只管また、誰かが見つけてくれるのをじっと待つ。ただ只管にそうするのだろう。 

 何か自分にできることは無いかと考える。しかし、超越した存在に対して人間の私が何を奉仕できようか。いや、それは違う。仮にこれが人間同士のやり取りであったとしても、関係ないのだろう。その人の問題を解決できるのは、やはりその人自身だ。それが何者で、どういう立場で、どんな存在であったとしても。

 私が今できることは、願いを言い渡すことだ。

 

「それじゃあ私の願いは」

 

■ 六.その後

 

 2つの変化があった。

 私はあの御伽話のような一件以降、少しだけ物を大事にするようになった。

 埃を被っていた姿見は綺麗になったし、よく部屋の掃除もするようになった。もちろんあの玉虫色の急須も、丁寧に手入れをしている。そうしていれば、もしかしたらまたひょっこりと戻ってくるかもしれないと、密かに思うのだ。次に会った時はもっと良い願いを叶えてくれるかもしれない、という淡い期待も込めて。

 そしてもう一つは、就職したことだ。着馴れない新しいスーツに身を包み、中小企業で事務仕事をしている。今は見習いなので、シールを剥がして封筒に貼ったり、新商品開発会議の議事録を取ったり、大変なこともあれば雑用ばかりで退屈なこともあるが、前回の反省も踏まえて職場の人とは仲良く、それとなく充実した日々を送っている。

 そして仕事で疲れて帰った日には、あの急須に似つかわしくない、値段の高くて美味しいお茶を淹れることが、私にとっての日常なのである。

 

 

[終]

 

 

 

 

 

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 お読みいただきありがとうございました。処女作です。フィクションです。

 書き始めは去年の12月あたりで、ちまちま書いたり書かなかったりしてなんとか書き上げました。こういうストーリー仕立てのものを書いたのは大学の部活以来だったので良い刺激になりました。新しい感覚を養えたような気がします。楽しかった。

 大体8000字弱です。比較対象を出すと、『走れメロス』が大体10000字弱。自分がこれまで書いた文章の中ではたぶん一番長い。予防線を張らせていただくと、小説のルールとか全然知りません。推理小説じゃないからノックスの十戒には少なくとも引っかかってないはず。知らないのに書くなって話も一理ある。

 次は考え中。